Core Concepts
確率的CTLの一般的および有限の充足可能性問題は決定不能である。したがって、すべての一般的/有限に妥当な確率的CTL式を証明する健全で完全な演繹システムは存在しない。
Abstract
この論文では、確率的CTL(PCTL)の一般的および有限の充足可能性問題が決定不能であることを示している。
まず、有限PCTL充足可能性問題は決定不能であり、さらに一般PCTL充足可能性問題は高度に決定不能(算術階層を超えて)であることを示した。その結果、すべての一般的/有限に妥当なPCTL式を証明する健全な演繹システムは存在しない。
この結果は、以下の4つの主要なステップに基づいて得られた:
特性ベクトルを使用して非負整数をエンコーディングし、減算と加算の関数τとσを設計した。
任意に大きな有限モデルを強制する固定のPCTL式を構築した。これは、確率制約の特定の力を明らかにする。
1つのカウンタ付きMinskeyマシンの計算をシミュレートするPCTL式を構築した。ここで、加算関数σの構築が重要な新しい要素となっている。
2つのカウンタ付きMinskeyマシンの計算をシミュレートするPCTL式Ψを構築した。これは、2つの1カウンタ付きMinskeyマシンの同期積を使用することで実現された。
各ステップで、前のステップの結果を再利用し、必要に応じて修正を加えることで、大幅な簡略化が可能となった。
Stats
確率的CTLの一般的および有限の充足可能性問題は決定不能である。
有限PCTL充足可能性問題は決定不能であり、一般PCTL充足可能性問題は高度に決定不能(Σ1
1-hard)である。
したがって、すべての一般的/有限に妥当なPCTL式を証明する健全な演繹システムは存在しない。