Core Concepts
LLMを活用した音声インターフェースを通じて、身体的アシスト型ロボットの操作性と柔軟性を高める。
Abstract
本研究では、LLMを活用した音声インターフェースの開発フレームワークを提案し、それを反復的に改善しながら、11人の高齢者を対象にした評価実験を行った。
まず、既存研究から得られた知見に基づいて初期のフレームワークを構築した(Version 1)。このフレームワークを用いて、既存の給餌ロボット「Obi」にLLMベースの音声インターフェースを実装し、研究室メンバーによる試験を行った。その結果を踏まえて、フレームワークを改善し(Version 2)、地域コミュニティメンバーに対するデモンストレーションを行った。さらに、高齢者施設の11人の参加者を対象とした評価実験(Version 3)を実施し、定量的・定性的データを収集した。
この評価実験の結果から、ユーザーの好みに合わせたカスタマイズ性、複数ステップの指示への対応、一貫性のある動作、介護者と同等の所要時間、社会的な対話能力の5つの設計指針を導出した。これらの指針は、LLMを活用した身体的アシスト型ロボットの音声インターフェースを設計する上で重要な考慮事項となる。
Stats
ユーザーの経験レベルの中央値は1(IQR = 1, 最小 = 1, 最大 = 4)であり、ロボットの活用に対する態度の中央値は6(IQR = 1, 最小 = 4, 最大 = 7)であった。
システムユーザビリティスケール(SUS)の平均スコアは73.0(標準偏差 = 18.6, 最小 = 50.0, 最大 = 95.0)であった。
Quotes
"ロボットを使うことで、自分でコントロールできるという感覚がありました。障害のある人にとってはとても重要なことだと思います。そして、話しかけるのも簡単でした。"
"量の調整が課題でした。少しずつ取り分けてほしかったです。"
"混ぜ合わせる機能がうまくいかなかったようです。混ぜるという意味がわからなかったようです。"