Core Concepts
スパースなフィードバック時間でも、高い通信レートを維持できることを示す。
Abstract
本論文では、バイナリ対称チャネル(BSC)でのフィードバック通信について検討している。従来のフィードバック通信では、受信シンボルごとにフィードバックが行われていたが、本論文ではフィードバックの頻度を低減することを目的としている。
具体的には、受信シンボルの一部をまとめてフィードバックする「スパースフィードバック」を提案している。この方式では、フィードバックの頻度を大幅に減らしつつ、従来の高いレート性能を維持できることを示している。
提案手法の主なステップは以下の通り:
従来の「後方整合」方式の性能下限を導出する。これは、フィードバックが毎シンボルごとに行われる場合の下限である。
新しい符号化制約を導入し、フィードバックがスパースな場合でも従来の下限を満たすことを示す。
「先読み」アルゴリズムを提案し、複数のシンボルを事前に符号化することで、スパースなフィードバックでも制約を満たせるようにする。
シミュレーション結果より、提案手法ではフィードバックの平均パケットサイズを5-6ビットまで増大できることを示している。一方で、アルゴリズムの計算量は入力サイズと雑音レベルの増大とともに急激に増大する。
Stats
チャネル容量Cは1 + p log2(p) + (1 - p) log2(1 - p)である。
チャネル容量C2は log2((1 - p) / p)である。
チャネル容量C1は(1 - p) log2((1 - p) / p) + p log2(p / (1 - p))である。