Core Concepts
中程度の個体数を持つ(1+λ)EA及び(1,λ)EAは、ビット単位のノイズが存在する状況でも、ノイズのない場合と同程度の実行時間で最適化を行うことができる。
Abstract
本論文では、ビット単位のノイズが存在する状況下での(1+λ)EAと(1,λ)EAの解析を行っている。
主な内容は以下の通り:
ビット単位のノイズが存在する状況下でも、個体数λが対数オーダー以上であれば、(1+λ)EAと(1,λ)EAはOneMaxベンチマークを、ノイズのない場合と同程度の実行時間で最適化できることを示した。これは従来の結果と比べて大幅に強い結果である。
親個体、真の子個体、ノイズのかかった子個体の関係を分析する新しい手法を開発した。この手法により、ノイズのかかった子個体から真の子個体の性質を推定することができ、ノイズ下での解析に役立てることができる。
理論解析に加えて、実験的な検証も行った。その結果、理論的な予測通り、(1+λ)EAと(1,λ)EAの性能に大きな差はないこと、及び、中程度の個体数でも(1+λ)EAがノイズのある状況下で(1+1)EAよりも優れた性能を示すことが確認された。
Stats
個体数λが対数オーダー以上であれば、(1+λ)EAと(1,λ)EAのOneMaxベンチマークの実行時間はノイズのない場合と同程度のO(n log n)となる。
親個体x、真の子個体x'、ノイズのかかった子個体˜x'の関係は、˜x'が親個体xと真の子個体x'のバイアスされたユニフォームクロスオーバーとみなせる。
Quotes
"中程度の個体数を持つ(1+λ)EAと(1,λ)EAは、ビット単位のノイズが存在する状況でも、ノイズのない場合と同程度の実行時間で最適化を行うことができる。"
"親個体x、真の子個体x'、ノイズのかかった子個体˜x'の関係は、˜x'が親個体xと真の子個体x'のバイアスされたユニフォームクロスオーバーとみなせる。"