分散型配電網における確率制約最適化を用いた増分電圧/無効電力制御

Core Concepts

本論文では、分散型配電網における電圧調整のために、確率制約最適化に基づく増分電圧/無効電力制御手法を提案する。この手法は、事前に計算された単一の制御ゲインを分散型エネルギー資源に配信することで、中央集中型の通信インフラを必要としない。また、確率制約を導入することで、電圧逸脱の発生確率を事前に指定することができる。

Abstract

本論文では、分散型配電網における電圧調整のための増分電圧/無効電力制御手法を提案している。

まず、配電網のモデルと問題設定を定義する。次に、安定性を保証する増分電圧/無効電力制御則を設計する。その上で、制御ゲインを最適化するために、確率制約最適化問題を定式化する。この問題は、電圧逸脱の発生確率を事前に指定できるという特徴を持つ。確率制約最適化問題は、逐次凸近似法を用いて解く。

提案手法では、制御ゲインを事前に計算し、分散型エネルギー資源に配信するため、中央集中型の通信インフラを必要としない。また、確率制約を導入することで、電圧逸脱の発生確率を事前に指定できる。

数値実験の結果、提案手法は、従来の静的な電圧/無効電力制御手法や無制御の場合と比較して、より効果的に電圧を調整し、短時間の電圧逸脱しか許容しないことが示された。

Stats

配電網の最大電圧が1.05 p.uを超える確率は95%未満に抑えられる
配電網の最小電圧が0.95 p.uを下回る確率は5%未満に抑えられる

Quotes

"本論文では、分散型配電網における電圧調整のために、確率制約最適化に基づく増分電圧/無効電力制御手法を提案する。"
"提案手法では、制御ゲインを事前に計算し、分散型エネルギー資源に配信するため、中央集中型の通信インフラを必要としない。"
"確率制約を導入することで、電圧逸脱の発生確率を事前に指定できる。"

Key Insights Distilled From

Incremental Volt/Var Control for Distribution Networks via Chance-Constrained Optimization

by Antonin Colo... at arxiv.org 05-07-2024

https://arxiv.org/pdf/2405.02511.pdf

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