Core Concepts
合成顔データを活用することで、本物の顔データの需要を削減し、顔認証モデルの高精度化を図る。
Abstract
本論文では、合成顔データと本物の顔データを組み合わせて顔認証モデルを開発することの有効性を検討している。
まず、合成顔データのみで学習した顔認証モデルと、本物の顔データのみで学習した顔認証モデルの性能差を分析した。その結果、合成顔データのみで学習した場合、本物の顔データで学習した場合に比べて精度が低下することが分かった。
次に、合成顔データと本物の顔データを組み合わせて学習した場合の精度を分析した。その結果、合成顔データと本物の顔データを組み合わせることで、本物の顔データのみを使う場合に比べて精度が向上することが分かった。特に、合成顔データと少数の本物の顔データを組み合わせることで、本物の顔データを多く使う場合と同等の精度が得られることが示された。
さらに、合成顔データと本物の顔データの組み合わせに対して、データ拡張手法を適用した場合の精度への影響を分析した。その結果、合成顔データにのみデータ拡張を適用した場合に、精度の向上が見られた。一方、合成顔データと本物の顔データの両方にデータ拡張を適用した場合は、精度の向上は見られなかった。
以上の結果から、合成顔データと本物の顔データを組み合わせることで、本物の顔データの需要を削減しつつ、高精度な顔認証モデルを開発できることが示された。特に、合成顔データにデータ拡張を適用することで、さらなる精度向上が期待できる。
Stats
合成顔データのみで学習した顔認証モデルの平均精度は79.38%から89.56%
本物の顔データ(CASIA-WebFace)のみで学習した顔認証モデルの平均精度は94.63%
合成顔データ(10K)と本物の顔データ(1K)を組み合わせて学習した場合の平均精度は93.09%
合成顔データ(10K)と本物の顔データ(10K)を組み合わせて学習した場合の平均精度は95.06%