Core Concepts
SegmentAnythingモデルを用いて顕微鏡画像から器官様体を自動的に検出し、形態学的特性を定量的に分析する包括的なパイプラインを提案する。
Abstract
本研究では、SegmentAnythingモデルを活用して顕微鏡画像からの器官様体の自動検出を行い、さらに形態学的特性の定量的な分析を行った。
まず、SegmentAnythingモデルを適用したが、いくつかの課題が見られた。背景が誤って検出されたり、画像の端にある器官様体が不完全に検出されるなどの問題があった。そのため、ポストプロセシングを行い、これらの課題に対処した。
具体的な分析では、器官様体の周径、面積、半径、非滑らかさ、非円形性といった5つの形態学的特性を算出した。これにより、器官様体の構造的特徴を定量的に評価できるようになった。
この手法を、ヒト iPS細胞由来の神経上皮器官様体の顕微鏡画像に適用し、評価を行った。その結果、本手法による自動分析結果は、先行研究の手動分析結果と良く一致しており、本手法の有効性が示された。
本研究は、SegmentAnythingモデルを器官様体の検出に適用し、形態学的特性の自動分析を実現したものである。この手法は、器官様体研究の効率化と深化に貢献できると期待される。
Stats
SegmentAnythingモデルを用いた検出結果は、StarDistアルゴリズムに比べて平均検出精度が高かった。
Geltrex濃度が高い条件では、器官様体のサイズが小さくなる傾向が見られた。
Quotes
"SegmentAnythingモデルは、顕微鏡画像からの器官様体の自動検出に有効であり、形態学的特性の定量化にも貢献できる。"
"本手法は、器官様体研究の効率化と深化に寄与することが期待される。"