本研究では、2次元イジングモデルをウェハースケールエンジン(WSE)上に実装し、その性能を評価した。具体的には以下の取り組みを行った:
WSEの独自のアーキテクチャを活かすため、チェッカーボード法を最適化した。16スピンを1つのint16ワードに圧縮して表現し、隣接するPEユニット間の効率的な通信を実現した。
8つの配列を用いて2次元イジングモデルを表現することで、PEユニット間の通信を最小限に抑え、ほぼ完全な弱スケーリングを実現した。
最大754並列シミュレーションを同時に実行し、最大61.8兆回/秒のスピン反転を達成した。これは、NVIDIA V100の単一デバイスの148倍、NVIDIA H100の88倍の高速化に相当する。
シミュレーション時間当たりの生産性の観点でも、H100に比べて最大88倍の向上を示した。
以上の結果から、WSEが科学計算、特に材料モデリングの分野において大きな可能性を秘めていることが示された。
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by Dirk Van Ess... at arxiv.org 04-29-2024
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