本論文では、グラフ上の最短経路の中心性に関する問題を扱っている。
まず、無重み付きグラフにおいて、最も度数中心性の高い最短経路を見つける問題を考える。この問題は多項式時間で解くことができる。提案するアルゴリズムは、幅優先探索に基づいており、最悪ケースの時間計算量はO(|E||V|2Δ(G))である。ここで、|V|は頂点数、|E|は辺数、Δ(G)は最大次数を表す。
次に、重み付きグラフの場合を考える。この問題はNP困難であることを示す。ただし、重みが正の整数値の場合や重みが正の連続分布に従う場合には、多項式時間で解くことができる。
さらに、betweenness中心性と closeness中心性の最短経路問題についても検討する。betweenness中心性の問題は多項式時間で解けるが、closeness中心性の問題はNP困難であることを示す。
全体として、本論文では最短経路の中心性に関する問題の複雑性を明らかにし、効率的なアルゴリズムを提案している。
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