核心概念
本論文では、ガウス混合モデル間の2つのGromov-Wasserstein型距離を提案する。1つ目の距離は、ガウス測度空間上の離散分布間のGromov-Wasserstein距離の形をとる。2つ目の距離は、ガウス混合モデル自体を輸送計画として制限したものであり、点群間の最適な対応関係を導出できる。
要約
本論文では、ガウス混合モデル間の2つのGromov-Wasserstein型距離を提案している。
最初の距離MGW2は、ガウス測度空間上の離散分布間のGromov-Wasserstein距離の形をとる。この距離は、分布間の距離を評価するのに使えるが、点群間の最適な対応関係を直接導出することはできない。
2つ目の距離EW2は、MGW2と密接に関連しており、Alvarez-Melis et al. (2019)が提案した不変OT距離や、Sturm (2006)が定義したメトリック測度空間間の距離と一致する。EW2では、輸送計画を自身がガウス混合モデルであるよう制限することで、GW距離の別の代替案として使え、点群間の最適な対応関係を導出できる。
最後に、MGW2の輸送計画をEW2の考え方に基づいて定義する方法を示す。
中・大規模の問題、例えば形状マッチングや超分光画像のカラー変換などへの適用例を示す。
統計
ガウス混合モデルの平均ベクトルmとコvariance行列Σの2乗Wasserstein距離は以下のように計算できる:
W2^2(N(m1, Σ1), N(m2, Σ2)) = ||m1 - m2||^2 + tr(Σ1 + Σ2 - 2(Σ1^(1/2)Σ2Σ1^(1/2))^(1/2))