本論文では、ARtivismと呼ばれるARアプリケーションを提案している。このアプリケーションは、視覚障害者にも公共アートとアドボカシーを提供することを目的としている。
まず、先行研究を概観し、アート及びARアクセシビリティの分野における知見を整理した。特に、美術館での視覚障害者向けアクセシビリティ、クラウドソーシングによる作品説明の有効性、ARを活用した視覚障害者支援などの研究成果を参考にしている。
次に、ARtivismのプロトタイプを紹介した。このプロトタイプは、イサカ市内の壁画を対象としたものである。壁画の位置情報と説明テキストを地図上に表示し、ARを使って壁画を拡張現実上に重ね合わせる。壁画の説明は、アーティスト自身や一般ユーザーからクラウドソーシングで集めたものを活用する。さらに、音声や触覚など、視覚以外の感覚を活用することで、視覚障害者の体験を向上させる。
最後に、公共アートにおける許可の有無や、アーティストのプライバシーなどの課題について議論した。公共アートの多くは非公式なものも含まれるため、アクセシビリティを向上させつつ、アーティストの意向を尊重する必要がある。
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