核心概念
短文コメンタリーデータを使用して、個々のプレイヤーの強みのルールと弱みのルールを提案し、それらを可視化する。
要約
本論文では、クリケットの短文コメンタリーデータを使用して、個々のプレイヤーの強みのルールと弱みのルールを提案し、それらを可視化する方法を紹介する。
まず、短文コメンタリーデータから、バッティング特徴と ボウリング特徴を抽出する。次に、これらの特徴の関係を表す対抗行列を構築する。対抗行列を用いて、対応分析を行い、プレイヤーの強みのルールと弱みのルールを計算する。強みのルールは、バッターが攻撃的に対応する ボウリング特徴を表し、弱みのルールは、バッターが打ち負かされる ボウリング特徴を表す。
得られた強みのルールと弱みのルールを、バイプロットを用いて可視化する。さらに、プレイヤーの強みのルールと弱みのルールの類似性に基づいて、プレイヤー間の類似性を可視化する。
提案手法の有効性を検証するため、2つの手法を用いた。1つ目は、専門家による分析との比較検証で、提案手法で得られたルールと専門家の分析結果が一致することを確認した。2つ目は、訓練データとテストデータに基づくプロクラステス分析で、提案手法の信頼性を確認した。
本研究では、構造化データ(スコアボードデータ、トラッキングデータ)に加えて、非構造化データ(短文コメンタリー)を活用することで、従来のクリケット可視化手法を拡張している。特に、個々のプレイヤーの強みと弱みを詳細に分析し、可視化する新しい手法を提案した点が本研究の主要な貢献である。
統計
106.1, Anderson to Smith, 1 run, ボールが外オフ側に逸れ、スミスはそれを捉えられなかった。
43.5, Curran to Smith, 0 run, フルボールを前に出て打ったが、うまくいかなかった。