核心概念
mmWaveレーダのみを使用して、2次元の自己運動推定と偏角推定を行う手法を提案する。
要約
本論文では、mmWaveレーダのみを使用して2次元の自己運動推定を行う手法を提案している。
まず、単一チップレーダから得られる4次元点群データを使用して2次元の並進速度を推定する。次に、カスケードレーダから得られる熱画像データを使用して、重み付きICP (Iterative Closest Point)アルゴリズムを用いて2次元の偏角推定を行う。
熱画像データの前処理には、CFAR (Constant False Alarm Rate)、Top-k点、Ray-maxの3つの手法を比較検討し、Top-k点の手法が最も良好な結果を示した。また、一方向のICP手法ではなく、双方向の重み付きICPを用いることで、より正確な偏角推定が可能となった。
提案手法の有効性は、公開されているColorRadarデータセットを用いた実験により検証された。特に、狭い空間や不安定な特徴点が存在する環境においても、良好な自己運動推定結果が得られることが確認された。
統計
2次元並進速度vx, vyは、単一チップレーダの4次元点群データから推定される。
偏角推移率ψ̇は、カスケードレーダの熱画像データから推定される。