核心概念
ロボットが食材切断タスクを安全かつ効率的に学習できるよう、高度なシミュレーション環境と強化学習を組み合わせたフレームワーク「SliceIt!」を提案する。
要約
本研究では、ロボットによる食材切断タスクを安全かつ効率的に学習するためのフレームワーク「SliceIt!」を提案している。
まず、実際の食材切断データを収集し、高精度な切断シミュレーター「DiSECt」を用いてシミュレーション環境を校正する。次に、DiSECtとロボットシミュレーター「Gazebo」を組み合わせた「デュアルシミュレーション環境」を構築し、そこで強化学習を行ってロボットの切断動作を学習する。最後に、学習した制御ポリシーを実際のロボットに適用する。
この手法により、実際の食材を無駄にすることなく、ロボットが食材切断タスクを安全に学習できる。実験の結果、提案手法は従来のシミュレーターのみを使う手法に比べ、実ロボットでの切断時の接触力を大幅に低減できることが示された。特に、学習に含まれていない食材でも良好な性能を発揮した。
統計
切断シミュレーターの校正に使用した食材は、トマト、きゅうり、ジャガイモの3種類
実験では、きゅうり15回、トマト5回、ジャガイモ10回、にんじん5回の切断を行った
切断サイズは、きゅうり5mm、トマト5mm、ジャガイモ3mm、にんじん5mm