核心概念
事象カメラから得られる事象を用いて、線分パラメータと部分的な線形速度を効率的に推定する新しい線形ソルバーを提案する。
要約
本論文は、事象カメラを用いた線分と運動推定のための新しい手法を提案している。
まず、事象から生成される線分マニフォールドの幾何学的な関係式を導出し、これを最小限のパラメータ化で表現する。この関係式は線形であり、5点以上の事象から効率的に解くことができる。これにより、従来の多項式ソルバーに比べて数値的に安定で、600倍以上高速な解が得られる。
また、複数の線分から得られる部分的な速度情報を幾何学的に最適に融合する手法を提案する。これにより、従来手法よりも高精度な速度推定が可能となる。
実験では、シミュレーションデータおよび実世界データに対して提案手法の有効性を示している。提案手法は従来手法に比べて精度が高く、計算時間も大幅に短縮できることを確認した。
統計
事象カメラの解像度は640×480、焦点距離は320ピクセルである。
線分の長さはランダムに設定し、1秒間に0.5 m/sの並進速度と15 °/sの角速度で運動する。