本論文は、ChatGPTのような複雑で議論の余地のある質問に対して、多様な視点を網羅的に表示できる情報検索システムの開発を目的としている。
まず、著者らは「BERDS」と呼ばれるベンチマークデータセットを構築した。BERDSには、議論の余地のある質問とそれに対応する多様な視点が含まれている。これにより、情報検索システムの性能を評価することができる。
次に、著者らは複数の情報検索手法を評価した。Wikipedia単体では視点の多様性が不足しているため、ウェブ上のより広範な情報源を活用することが重要であることが分かった。また、クエリ拡張や再ランキングなどの手法を組み合わせることで、視点の多様性を高められることが示された。
しかし、現状の情報検索手法では、質問に対する全ての視点を網羅することは困難であることが明らかになった。今後は、より効果的な多様性指向の情報検索手法の開発が必要とされる。
また、多様な視点を網羅した情報を効果的に要約・提示する手法の開発も重要な課題である。
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