本研究は、電子カルテデータの多様なモダリティを効果的に活用し、術後合併症の発生を予測する手法を提案している。
主な内容は以下の通り:
時系列データの特徴(不規則性、欠損値など)に対応するため、動的な埋め込みとトークン化手法を導入したLongformerモデルを提案した。これにより、時系列データの特性を適切にモデル化できる。
時系列データと診療記録の相互関係を捉えるため、患者の退院サマリーを用いた大域的な対照学習手法を提案した。退院サマリーは患者の入院期間全体を包括的に表しているため、多様なモダリティの特徴を効果的に統合できる。
退院サマリーに時系列データの特徴を補完するため、言語モデルを活用して退院サマリーを改善する手法を提案した。これにより、多様なモダリティ間の整合性が高まり、予測精度が向上した。
提案手法を実際の電子カルテデータに適用し、術後合併症の予測精度が従来手法を大きく上回ることを示した。
本研究は、電子カルテデータの多様なモダリティを統合的に活用し、術後合併症の予測精度を大幅に向上させた点で意義があり、医療分野における機械学習の応用に貢献するものと考えられる。
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