本研究では、医療分野における質問応答システムの設計と評価を行った。主な内容は以下の通りである:
信頼性の高い医療情報ウェブサイトから収集したデータを使用して、知識グラフ(KG)を構築した。KGには、疾患に関する情報(症状、原因、診断、治療など)が含まれている。
大規模言語モデル(LM)を医療分野に適応させ、質問の理解と回答生成の精度を向上させた。
KGとLMを組み合わせた新しい質問応答手法を提案した。この手法では、ユーザの質問に関連する情報をKGから抽出し、LMによって生成された候補回答を評価・選択する。
提案システムの性能を、3つのベースラインシステムと比較評価した。その結果、提案システムが優れた精度と読みやすさを示すことが分かった。特に、語彙的類似度(ROUGE)、意味的類似度(BERTScore)、読解性(Flesch-Kincaid)の各指標で高い評価を得た。
提案システムの各コンポーネントに対する追加実験を行い、設計の妥当性を示した。
以上のように、本研究では、知識グラフとLMを統合した新しい質問応答システムを提案し、その有効性を示した。このシステムは、一般ユーザの医療情報ニーズに応えるツールとして期待できる。
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