核心概念
本研究では、位置バイアス除去クエリ選択と対比学習を導入したTransformerベースのリンパ節検出モデルを提案し、従来手法を大幅に上回る性能を実現した。
要約
本研究は、CT検査におけるリンパ節検出の課題に取り組んでいる。リンパ節は癌の診断や治療計画において重要な役割を果たすが、その検出は非常に困難な作業である。
まず、2.5Dフィーチャー融合を用いて3Dコンテキストを効果的に取り入れている。さらに、以下の2つの主要な技術的貢献を行っている:
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位置バイアス除去クエリ選択: クエリの位置精度を考慮した選択を行うことで、デコーダーの初期化精度を向上させている。
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対比学習: 正解クエリと不一致なクエリの対比学習を行うことで、真のリンパ節クエリを強化し、偽陽性や重複予測を削減している。
1067人の患者データ(10,000以上のラベル付きリンパ節)を用いた評価実験の結果、提案手法は従来手法を4~5%以上の平均再現率で上回っている。さらに、一般的な病変検出タスクでも最高水準の性能を示している。
統計
提案手法は従来手法と比べて、内部テストで4~5%、外部テストで4%以上の平均再現率の向上を実現した。
大きさ10mm以上のリンパ節に対して、提案手法は83.5%の再現率を達成し、従来手法を大きく上回った。
引用
"LN detection in CT can be a very challenging clinical task for physicians for several reasons. First, given the indistinguishable intensity of LNs relative to adjacent soft tissues, the relative contrast between LNs and adjacent normal anatomies is very low."
"Previous works investigate automatic LN detection using hand-crafted features or CNN-based approaches. Conventional statistical learning methods employ hand-crafted image features, such as shape, spatial priors, Haar filters, and volumetric directional difference filters, to capture LN' appearance and subsequently localize them."