核心概念
乳がん診断後6年間で、乳がん生存者の約18%が体重を10%以上増加させる。若年齢と低体重が主な予測因子である。
要約
この研究は、乳がん生存者4,575人と一般集団の対照群を6年間追跡調査したものである。
- 乳がん生存者の平均体重増加は1.6%であったのに対し、対照群は0.7%にとどまった。
- しかし、乳がん生存者の18%が体重を10%以上増加させたのに対し、対照群では8%にとどまった。
- 15%以上、20%以上の体重増加についても同様の傾向が見られた。
- 若年齢と低体重が、10%以上の体重増加の最も強い予測因子であった。BRCA2変異とシステム化学療法の使用も関連していた。
- 一時的または永続的な閉経、内分泌療法、治療に伴うストレスや疲労などが、体重増加の要因と考えられる。
- 生活習慣の改善(野菜・果物・全粒穀物の摂取増加、飽和脂肪酸・アルコール・甘い飲料の制限、運動の実施)が重要である。
- 乳がん生存者の体重変化に注目し、負担にならない形で介入策を講じる必要がある。
統計
乳がん生存者の平均体重増加は1.6%であった。
対照群の平均体重増加は0.7%であった。
乳がん生存者の18%が体重を10%以上増加させた。
対照群の8%が体重を10%以上増加させた。
引用
「体重増加は乳がん生存者の一般的な懸念事項である。この体重増加は乳がんの再発や死亡率、心血管疾患や死亡率、全死因死亡率を高める」
「これらのデータは、乳がん生存者の体重変化を考慮する必要があり、これらの体重増加を軽減する方策を見出す必要があることを示している」