核心概念
大規模言語モデルから得られる共通感覚知識を活用し、メタデータベースの知識グラフを補完することで、既存の知識ベース推薦モデルの性能を大幅に向上させる。
要約
本研究は、知識ベース推薦システムにおいて、大規模言語モデルから得られる共通感覚知識を活用する新しい枠組みを提案している。
具体的には以下の3つの主要な構成要素から成る:
共通感覚に基づく知識グラフの構築
アイテムカテゴリ間の補完関係と代替関係を大規模言語モデルの分析結果に基づいて構築
メタデータベースの知識グラフを補完する
共通感覚知識グラフと既存のメタデータベース知識グラフの融合
両者の知識ギャップを考慮し、相互情報最大化に基づくアプローチを提案
効果的な知識統合を実現
共通感覚知識を活用した推薦フレームワーク
提案手法CSRecを既存の知識ベース推薦モデルに柔軟に組み込むことが可能
実験結果から、CSRecが既存モデルの性能を大幅に向上させることを確認
以上の提案手法により、知識ベース推薦の性能が大幅に向上し、特に冷スタート問題に対する有効性が示された。
統計
大規模言語モデルを用いて、アイテムカテゴリ間の補完関係と代替関係を分析した。
提案手法CSRecを適用することで、既存の知識ベース推薦モデルのHit@10が最大34%、nDCG@10が最大10%向上した。
冷スタートユーザーに対するHit@10が最大34%向上、冷スタートアイテムに対するHit@10が最大21%向上した。
引用
"Common sense, as a form of knowledge with generality and universality, can be used as a supplement to the metadata-based knowledge graph and provides a new perspective for modeling users' preferences."
"Considering the challenge of the knowledge gap between the common sense-based knowledge graph and metadata-based knowledge graph, we propose a knowledge fusion approach based on mutual information maximization theory."