核心概念
数値ホモジェナイゼーションにおける境界共振誤差は振動関数として表現でき、適切な平均化カーネルを用いることで高次の収束率で低減できる。
要約
本論文では、数値ホモジェナイゼーションにおける境界共振誤差の性質を明らかにし、その低減手法を提案している。
1次元の場合、境界共振誤差は周期関数と補正項の和で表現できることを示し、適切な平均化カーネルを用いることで、誤差が ϵ/η の min{p+1, q+3} 乗の収束率で低減できることを証明した。
2次元の場合、セル問題の解が局所的に1周期関数となることを示し、境界共振誤差も同様の形式で表現できることを示した。
一般の高次元の場合、数値実験の結果から、同様の振動構造が存在することが示唆された。そこで、振動する境界共振誤差に対して、適切な平均化カーネルを用いる数値手法を提案した。
この手法は、既存の数値ホモジェナイゼーション手法に組み込むことができ、特に縮約基底法との組み合わせが期待される。
統計
境界共振誤差は ϵ/η の オーダーで生じる
1次元の場合、境界共振誤差は 1/xP(x) + R(x) の形で表現できる
2次元の場合、境界共振誤差は 1/δP(δ) + 1/δ ∫ ζ(x1; δ) dx1 の形で表現できる
引用
"数値ホモジェナイゼーションの精度は、マイクロスケールの問題のドメインサイズとその境界条件に大きく依存する。"
"境界共振誤差は、離散化誤差を支配し、全体の数値ホモジェナイゼーションスキームを汚染する可能性がある。"