核心概念
ℓ∞ ノルムにおける (1 −γ) 収縮写像の ε-固定点を O(k2 log(1/ε)) クエリで見つける効率的なアルゴリズムを提案する。
要約
本論文では、ℓ∞ ノルムにおける (1 −γ) 収縮写像の ε-固定点を効率的に見つけるアルゴリズムを提案している。
主な内容は以下の通り:
離散化された探索空間 [0, n]k 上で問題を考える。ここで n = ⌈16/(γε)⌉ であり、元の写像 f を g(x) = n · f(x/n) と変換することで、g の (16/γ)-固定点を見つければよい。
アルゴリズムでは、候補点集合 Candt を維持し、各ラウンドで Candt に含まれる点の中から、ある特性を持つ「バランスのとれた点」at を見つけて評価する。
at が (16/γ)-固定点でない場合、Lemma 2, 3, 4 を用いて Candt を効率的に縮小できることを示す。これにより、O(k2 log(1/ε)) クエリで ε-固定点を見つけられることを証明する。
一般の非拡大写像の場合についても同様の結果が成り立つことを示す。
一方で、非拡大写像の強い ε-固定点を見つけるのは困難であることも示す。
統計
n = ⌈16/(γε)⌉
∥g(x) −x∥∞≤16/γ