本論文では、適応的バッチ線形クエリ (ABLQ) メカニズムにおいて、異なるバッチサンプリング手法 (決定論的バッチ、ポアソンサブサンプリング、シャッフル) を使用した場合のプライバシー保証の違いを分析している。
まず、決定論的バッチ (D) を使用したABLQDは、シャッフルバッチ (S) を使用したABLQSよりも常に弱いプライバシー保証を持つことを示した。
次に、ABLQD とABLQPの比較では、小さなεでは ABLQP のほうが強いプライバシー保証を持つが、大きなεでは ABLQD のほうが強いプライバシー保証を持つことを示した。
最後に、ABLQS とABLQPの比較では、十分大きなεでは ABLQS のほうが強いプライバシー保証を持つが、小さなεでは ABLQS のほうが大幅に弱いプライバシー保証しか持たない可能性があることを示した。
これらの結果から、DP-SGDのプライバシー保証を報告する際は、正しいバッチサンプリング手法に基づいた分析を行う必要があり、ポアソンサブサンプリングベースの分析を用いるのは適切ではない可能性があることが分かる。
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