核心概念
本論文では、シルエットと骨格の二つの表現を融合し、骨格表現を自己修正と交差修正によって精緻化することで、歩容認証の性能を向上させる。
要約
本論文は、歩容認証のための新しい手法GaitSTRを提案している。歩容認証では、シルエットと骨格の二つの主要な表現が用いられるが、それぞれに課題がある。シルエットは服装や持ち物の影響を受けやすく、骨格は検出精度の不安定さから時系列の不整合が生じる。
GaitSTRでは、シルエットと骨格の二つの表現を融合し、骨格表現を精緻化することで、これらの課題を解決する。具体的には以下の手順を踏む。
骨格表現を関節と骨の二つの部分に分割し、自己修正と交差修正によって精緻化する。自己修正では、関節と骨の表現を相互に修正し合う。交差修正では、シルエットの時系列情報を利用して骨格表現を修正する。
精緻化された骨格表現とシルエット表現を組み合わせて、最終的な歩容認証を行う。
実験では、CASIA-B、OUMVLP、Gait3D、GREWの4つのデータセットで評価を行い、従来手法と比較して優れた性能を示している。特に、CASIA-Bでは従来手法に対して23.8%、32.1%、34.2%のエラー率の相対的な低減を達成している。
統計
シルエットと骨格の二つの表現を融合することで、歩容認証の性能を大幅に向上させることができる。