核心概念
Differential Evolutionのパラメータ制御手法の有効性は、混合整数ブラックボックス最適化では十分に理解されていない。本研究では、混合整数ブラックボックス最適化ベンチマーク関数(bbob-mixint)を用いて、Differential Evolutionのパラメータ制御手法の性能を包括的に評価した。その結果、最適なパラメータ制御手法は変異戦略と修復手法の組み合わせに大きく依存することが示された。また、状態の良いパラメータ制御手法(例えばCoDE)が多くの場合で最良の性能を示すことが明らかになった。さらに、適切なパラメータ制御手法を用いたDifferential Evolutionは、より大きな関数評価予算においてCMA-ESよりも有意に優れた性能を示すことが示された。
要約
本研究では、Differential Evolutionにおける9つのパラメータ制御手法(PCM)の性能を、混合整数ブラックボックス最適化ベンチマーク関数(bbob-mixint)を用いて包括的に評価した。
まず、変異戦略と修復手法の組み合わせによって、最適なPCMが大きく異なることを示した。数値ブラックボックス最適化では優れた性能を示すSHADEのPCMは、混合整数ブラックボックス最適化では良好な性能を示さないことが明らかになった。一方で、いくつかの単純なPCM(例えばCoDE)が多くの場合で最良の性能を示すことが分かった。
次に、適切なPCMを用いたDifferential Evolutionは、より大きな関数評価予算においてCMA-ESよりも有意に優れた性能を示すことを実証した。
最後に、SHADE のPCMの適応メカニズムが失敗する様子を示した。
統計
混合整数ブラックボックス最適化問題では、変数の4/5が整数変数、1/5が連続変数である。
最大関数評価回数は10^4 * nとした。