本研究では、5.3GHz帯の再構成可能な知的表面(RIS)プロトタイプを開発し、無響室での実験測定データを公開している。
まず、RISプロトタイプの設計と実装について説明する。RISは100個のパッチアンテナで構成され、3ビットの位相制御が可能である。RISの動作原理は、入射電波の位相を適切に制御することで、反射波の方向を能動的に制御するというものである。
次に、実験環境の設定について述べる。無響室内に送信機、受信機、RISを配置し、RISの反射特性を測定した。送信機と受信機の位置関係を固定し、RISの配置角度を変化させながら、受信電力を測定した。これにより、RISの指向性パターンを取得できる。
得られたデータセットには2種類ある。1つは、RISの全アンテナを使用し、RISの配置角度を変化させた場合の指向性パターン(ビームパターンデータセット)である。もう1つは、RISの動作モードを吸収モードに設定し、アクティブアンテナ数を変化させた場合の指向性パターン(吸収モードデータセット)である。
ビームパターンデータセットを用いて、深層学習モデルによる指向性パターンの推定や、3次元放射パターンの再構築が可能である。また、吸収モードデータセットから、アクティブアンテナ数と指向性幅の関係を導出できる。
これらのデータセットは、RIS技術の研究開発に役立つと考えられる。RISの設計や性能評価、機械学習アルゴリズムの検証などに活用できる。
他の言語に翻訳
原文コンテンツから
arxiv.org
深掘り質問