本研究では、ビタミンB6欠乏が認知機能障害と関連することに着目し、ビタミンB6活性型(PLP)レベルを制御する酵素PDXPに着目した。まず、マウスの海馬においてPDXPとPDXKの発現が加齢に伴って増加し、PLP濃度が低下することを示した。次に、高throughput screening法によって7,8-ジヒドロキシフラボン(7,8-DHF)がPDXPを直接的に阻害することを発見した。結晶構造解析により、7,8-DHFがPDXPの触媒部位に結合し、基質アクセスを阻害することで酵素活性を抑制することが明らかになった。さらに、7,8-DHFをマウス海馬神経細胞に処理すると、PDXP依存的にPLP/PL比が上昇することを示した。以上より、7,8-DHFはPDXPを阻害することでPLP濃度を上昇させ、ビタミンB6欠乏に関連する脳疾患の治療標的となる可能性が示された。
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by Zink,C., Wit... 場所 www.biorxiv.org 10-05-2023
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