核心概念
社会メディアの投稿から疫学的イベントを検出し、新興感染症の早期警報を提供することができる。
要約
本研究では、COVID-19パンデミックに関する社会メディア(Twitter)からのイベント検出(ED)を行い、新興感染症の早期警報システムを開発した。
まず、7つの疫学的イベントタイプ(感染、拡散、症状、予防、治療、管理、死亡)からなる疫学イベントオントロジーを構築し、COVID-19に関するツイートデータセットSPEEDを作成した。
次に、SPEEDデータセットを用いてED モデルを訓練し、モンキーポックス、ジカ熱、デング熱といった新興感染症に対するイベント検出を行った。実験の結果、SPEED訓練モデルが既存のデータセットを使ったモデルよりも優れた性能を示し、新興感染症に対するイベント検出が可能であることが分かった。
さらに、モンキーポックスの事例において、SPEED訓練モデルが抽出したイベントの急増から、WHO宣言の4-9週間前に早期警報を出せることが示された。このように、本研究の枠組みは新興感染症の早期警報システムとして有用であることが確認された。
統計
新型コロナウイルス感染症の初期報告の65%は非公式情報源やインターネットが起源である。
1日平均2000万件のツイートがCOVID-19に関して投稿されていた。
モンキーポックスの発生初期段階で、我々のシステムは WHO宣言の4-9週間前に早期警報を出すことができた。
引用
"社会メディアは、疫学的トレンドや出来事に関するタイムリーな情報を提供する容易にアクセスできるプラットフォームである。"
"感染症、症状、社会的相互作用に関する議論は、パンデミック発生時の政策立案に重要である。"
"我々の枠組みは、新興感染症に対する早期警報と準備の向上に寄与する基盤を築いている。"