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独立4WD4WS自律走行車「Nigel」の機械設計と堅牢なシミュレーション-実環境間制御


核心概念
本研究では、独立4WD4WS構造を持つ自律走行車「Nigel」の機械設計、動力学モデリング、パラメータ同定、および頑健な安定化・追従制御を提案する。シミュレーションと実環境での徹底的な実験検証を通じて、提案手法のシミュレーション-実環境間の確実な性能移転を実証する。
要約
本研究では、まず独立4WD4WS構造を持つ1:14スケールの自律走行車「Nigel」の機械設計アーキテクチャを紹介する。Nigelは冗長な駆動・操舵機構を備え、広範な操縦性能を発揮する。 次に、Nigelの非線形動力学モデルを導出し、線形化モデルを構築する。この線形化モデルは、実環境での不確かさを表現するためのポリトープ表現に変換される。 提案する頑健制御フレームワークでは、H2-H∞最適制御合成を用いて、状態フィードバック制御器を設計する。この制御器は、ポリトープ表現の不確かさに対して安定性と性能を保証する。 シミュレーションと実環境での徹底的な実験検証を通じて、提案手法の有効性を実証する。直線走行、レーンチェンジ、スキッドパッド、フィッシュフック、スラローム、8の字走行などの標準的な走行試験を行い、提案手法が開ループ制御や非頑健な閉ループ制御に比べて優れた性能を発揮することを示す。特に、シミュレーションと実環境の性能差が小さく、提案手法がシミュレーション-実環境間の確実な性能移転を実現できることを確認した。
統計
車両質量m = 2.68 kg ヨー慣性モーメントIz = 0.01944 kg·m^2 前後重心位置lf = 0.06226 m、lr = 0.07929 m タイヤ剛性Ci = 22.4768 N/rad 公称摩擦係数μ = 0.4
引用
なし

深掘り質問

過駆動自律走行車の設計において、さらに高度な機能を実現するためにはどのような新しい機構や制御手法が考えられるか

過駆動自律走行車の設計において、さらに高度な機能を実現するためには、新しい機構や制御手法を導入することが考えられます。例えば、過駆動システムにより複雑な動作を可能にするために、より高度なセンサ技術を統合することが重要です。LiDARや3Dカメラなどのセンサを追加することで、環境認識の精度を向上させ、より安全で効率的な走行を実現できます。また、アクチュエータの改良も重要であり、トルクベクタリングやステアバイワイヤなどの新しいアクチュエータシステムを導入することで、車両の操縦性や安定性を向上させることができます。

提案手法では、ポリトープ表現による不確かさ処理を行っているが、より一般的な不確かさモデルを用いた頑健制御合成手法はないか

提案手法では、ポリトープ表現による不確かさ処理を行っていますが、より一般的な不確かさモデルを用いた頑健制御合成手法として、モデル予測制御(MPC)が考えられます。MPCは、複雑な不確かさや外乱を含むシステムに対して効果的な制御手法であり、将来の状態を予測して最適な制御入力を計算することで、システムの安定性と性能を向上させることができます。さらに、確率的制御理論を組み込んだ確率的MPCも有効であり、不確かさを確率的に扱うことでよりロバストな制御を実現できます。

本研究で扱った自律走行車プラットフォームの応用範囲を広げるために、どのような新しいセンサやアクチュエータを統合することができるか

本研究で扱った自律走行車プラットフォームの応用範囲を広げるためには、新しいセンサやアクチュエータを統合することが重要です。例えば、レーダーセンサや赤外線センサを追加することで、障害物検知や環境認識能力を向上させることができます。さらに、電動アクチュエータや可変剛性サスペンションなどの新しいアクチュエータを導入することで、車両の操縦性や応答性を向上させることができます。これにより、自律走行車の安全性や効率性をさらに高めることが可能となります。
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