本稿は、2種類の相対化されたϑ関数に基づく記数法に対して、バッハマン特性を満たす基本列の体系を導入することを目的とする。これらの記数法は、それぞれ Π¹₁-CA₀ の証明論的強度を持つ。本稿の中心的な概念は、[12] で導入された局所化である。
本稿では、予備セクションで概説する2種類の順序記数法に対して、バッハマン特性を満たす基本列の体系を定義する。ここで選択された基本列は、バッハマン・ハワード順序数までの初期セグメントに対して、Buchholz が [2] で与えたものと一致する。しかしここでは、二階算術のΠ¹₁-CA₀ の証明論的順序数であるタケウッチ順序数に到達し、[12] および [10] で導入されたような直接的な相対化を伴う、構文的に異なる項を用いる。
Buchholz の [2] の基本列に基づいて構築された独立した研究であるが、バッハマン・ハワード順序数までの強度のグッドスタイン列の方向性については、[7] を参照のこと。本稿の結果は、[12] で導入され、ここでバッハマン特性を満たす基本列を決定するために使用された局所化のメカニズムの小型化された類似物を観察した [7] の著者との共同研究の対象となっている、少なくとも Π¹₁-CA₀ に匹敵する強度の(最大)グッドスタイン列のエレガントな定義にも役立つであろう。
順序数の算術の基本については、Pohlers の著書 [8] を参照のこと。加法的に分解できない順序数、すなわち 0 より大きく順序加算で閉じている順序数のクラスを P で表す。このような順序数は、ω が最小の無限順序数を表す場合、ω のべき乗の像として特徴付けられる。同様に、加法的に分解できない数の極限のクラス Lim(P) を L で表し、イプシロン数のクラスを E で表す(イプシロン数は ω のべき乗で閉じている順序数である)。
τ ∈ E₁、すなわち τ が 1 または任意のイプシロン数のいずれかである場合、[17] のサブセクション 2.1.2 で相対化された記数法 Tτ を定義した。Tτ は、Ω₁、Ω₂、... が Ω₁ > τ であるような正則順序数の狭義単調増加列である、τ = Ω₀ = ϑ₀(0)、Ω₁ = ϑ₁(0)、Ω₂ = ϑ₂(0)、... という列の上に構築される。標準的な選択は、τ が可算(再帰的)であり、0 < i < ω に対して Ωᵢ = ℵᵢ であると仮定することである。
読者の便宜を図るため、インデックス付きの ¯ϑ で表される、同時に定義された ϑ 関数の形式的な定義から始める。Ω₀ = τ と、τ よりも厳密に大きい正則順序数の列 (Ωᵢ)₀<ᵢ<ω に関する慣例を維持し、Ωω := supₙ<ω Ωₙ とする。
局所化の概念は [12] のセクション 4 で導入され、要約は [17] のサブセクション 2.2 にも記載されている。この概念を、段階的に定義された記数法の文脈で定義する。Ω₀ = τ の設定における最低レベル [Ω₀, Ω₁) に対する τ-局所化と完全に類似している、セグメント [Ωᵢ, Ωᵢ₊₁)、i < ω に対する局所化の定義([12] の定義 4.6 および [17] の定義 2.32 を参照)のバージョンを述べる。[10] のセクション 5 で指摘されているように、¯Tτ のシステムに対する局所化の対応する概念は、[12] および [5] のセクション 5 で導入されたすべての順序数算術ツールと同様に、完全に類似している。
局所化の概念を明確にしたので、[10] のセクション 3 で与えられた順序同型を、[10] の定義 3.2 および 3.3、補題 3.5、および系 3.7 を参照して、簡潔な形式で述べることができる。
セクション 3 では、まず上記の定義 2.31 のようなマッピングを、·{·} : ˚Tτ × N → ˚Tτ というマッピングに拡張する。ここで、˚Tτ は、(˚Tτ, ·{·}) が基本列のカンターシステムであるような Tτ の最大部分集合である。
˚Tτ := {α ∈ Tτ | d(α) = 0}
という集合は、定義 3.3 で指定された定義域指示関数 d を用いると、目的の特性を持つ基本列のシステムを生成することが示される。簡単にするために、対応する τ が文脈から理解されると仮定して、上付き文字の表記 dτ を省略し、単に d と表記していることに注意すること。セクション 4 では、˚Tτ に対するバッハマン特性を証明し、セクション 5 では、ノルムを導入し、˚Tτ に対するハーディ階層を定義する。これは、ページ数の都合上、[18] で証明なしに与えられた結果を網羅している。
セクション 6 では、基本列のシステムを提供し、バッハマン特性を証明し、ノルムとハーディ階層を導入することにより、¯Tτ に対する対応する手順を実行する。
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