核心概念
顔写真の類似性が高い場合でも、アーティファクト検出と身元分析を組み合わせることで、差分形態攻撃を効果的に検出できる。
要約
本論文では、差分形態攻撃検出(D-MAD)の新しい課題に取り組む。従来のD-MADアプローチは、犯罪者の生体情報と文書画像を比較することに焦点を当ててきた。しかし、共犯者の生体情報と文書画像を比較する必要性が高まっている。
提案手法ACIdAは、3つのモジュールから構成される:
- 試行分類(AC)モジュール - 文書画像が犯罪者、共犯者、または真正の被写体と比較されているかを判別する。
- 身元-アーティファクト(IdA)モジュール - 身元情報とアーティファクト検出を組み合わせて形態攻撃を検出する。
- 身元(Id)モジュール - 身元情報のみを使って形態攻撃を検出する。
これらのモジュールの出力を重み付き平均して最終的な判定を行う。
実験の結果、提案手法は従来手法を上回る性能を示し、特に共犯者との比較において優れた結果を得た。これは、アーティファクト検出と身元分析を組み合わせることで、高い類似性に対処できるためである。
統計
文書画像と生体情報の類似性が高いほど、従来の身元比較ベースのD-MAD手法の性能が低下する。
文書画像と犯罪者の生体情報の比率が高いほど、D-MAD手法の性能が向上する。