本論文では、近似リーマン解法の安定性評価に、ダイレクト・リアプノフ法を適用した。線形摂動解析では説明できない近似リーマン解法の安定性について、より詳細な理解を得ることができた。
主な内容は以下の通り:
線形摂動解析では、Roe、HLLEM、HLLCスキームなどの完全近似リーマン解法では、圧力擾乱が密度擾乱を駆動することが分かった。これは、これらのスキームが数値ショック不安定性に陥りやすい原因と一致する。
ダイレクト・リアプノフ法による解析では、Roe、HLLEM、HLLCスキームでは、密度および横方向運動量の擾乱が圧力擾乱と符号が逆になると不安定になることが明らかになった。
圧力擾乱が数値ショック不安定性の主要因であり、圧力擾乱を低減すれば不安定性を抑制できることが示された。低マッハ数補正を施したHLLEMスキームの計算結果から、この仮説が検証された。
以上より、近似リーマン解法の数値ショック不安定性の発生メカニズムについて、より深い理解が得られた。ダイレクト・リアプノフ法は、線形解析では捉えきれない非線形性を考慮できる強力な手法であることが確認された。
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