本論文では、行動的等価性の双対概念である行動的非類似性を提案している。行動的等価性は、コアルゲブラの中心的な概念であるが、その双対概念の定義と証明系の構築は難しい問題である。
著者らは、行動的等価性を特徴づける前コングルエンス関係の双対概念として行動的非類似性を定義する。この定義に基づき、行動的非類似性を証明するための証明系を提案している。この証明系は、状態空間全体ではなく、1ステップ到達可能な状態のみに着目することで、より効率的な証明が可能となる。
さらに、この証明系を具体的な例、特に確率的遷移システムの例に適用し、その有効性を示している。従来の手法では無限の量化が必要だったのに対し、提案手法では有限の証明が可能となる。
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