本研究では、ARP-GEM1大気モデルの4つの解像度(55 km、25 km、12.6 km、6.3 km)における30年間の海面水温強制シミュレーションの結果を評価した。
まず、主要な気候変数(上向き長波放射、上向き短波放射、降水、地表気温、雲量)について、CMIP6モデルとの比較を行った。その結果、ARP-GEM1モデルは、年平均および季節変化の両方で、CMIP6モデルの上位25%以内の性能を示した。特に、長波放射、雲量の表現が優れていた。
次に、各解像度における詳細な気候特性を評価した。雲と放射の表現は、解像度の向上に伴い改善された。特に、沿岸域の低層雲の表現が向上し、短波放射バイアスが減少した。一方、地表気温の冷却バイアスや、対流圏湿度の過剰な湿潤化など、一部の課題も残されている。
高解像度化に伴い、熱帯収束帯の降水パターンがより分散的になり、局所的な強降水域が減少した。また、上層風の表現も改善された。
これらの結果は、ARP-GEMモデルが、高解像度化に伴う課題に対処しつつ、優れた気候特性を維持できることを示している。本研究は、さらなる高解像度(km級)の対流許容シミュレーションに向けた中間的な取り組みと位置づけられる。今後の課題としては、物理過程の改善や、垂直解像度の向上などが考えられる。
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by Olivier Geof... klokken arxiv.org 10-01-2024
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