Grunnleggende konsepter
本稿では、パラ電気ネマチック相の下に3つの強誘電液晶相のシーケンスを示す新しい液晶材料の合成と特性評価について報告する。これは、位置秩序やチルトへの結合と比較して、層状構造の開発が極性秩序に与える影響が小さいことを示している。
Sammendrag
新しい強誘電液晶材料の合成と特性評価
本論文は、パラ電気ネマチック相の下に、ネマチック強誘電相(NF)、直交スメクチック強誘電相(SmAF)、傾斜スメクチック強誘電相(SmCF)という3つの強誘電液晶相のシーケンスを示す新しい液晶材料の合成と特性評価について報告している。
材料の構造と液晶相挙動
研究対象となった材料は、計算上の双極子モーメントが大きく、強誘電液晶に典型的な構造的特徴を持っている。 熱量測定、偏光顕微鏡観察、X線回折測定により、この材料がネマチック相、NF相、SmAF相、SmCF相という、分子秩序が徐々に増加する一連の液晶相を示すことが明らかになった。
強誘電性の確認と特性評価
- 第二高調波発生(SHG)活性: すべての液晶相は、ゼロ電界下でSHG活性を示し、基底状態(SmAFおよびSmCF)の強誘電性を裏付けている。
- 電界誘起配向変化: NF相およびSmAF相では、電界の印加により、分極方向と配向方向が電界に沿って配列し、ホメオトロピック配向が誘起される。SmCF相では、電界の印加により、層の再配向による分極の反転と、配向方向の傾斜の除去または回復に関連する第2のプロセスを含む、2段階のスイッチング機構が示唆される。
- スイッチング電流: 交流電圧を印加すると、明確なスイッチング電流ピークが観察され、スメクチック相の強誘電性をさらに裏付けている。
- 誘電分光法: NF相では、ほぼ温度に依存しない強い誘電応答が検出された。SmAF相では、測定された誘電率ははるかに低かった。SmCF相では、強い誘電応答が回復した。これは、これらの相で起こりうる異なるタイプの極性揺らぎによって説明できる可能性がある。
結論
本研究の結果は、層状構造の開発が極性秩序に与える影響が小さいことを示している。極性、強誘電性は、SmCF、SmAF、NFの各相において途切れることなく持続する。NF-SmAF相転移は弱一次転移であるが、SmAF-SmCF相転移は二次転移である。スイッチング電流から決定された分極値は、両方の強誘電性スメクチック相で類似しているが、誘電応答は大きく異なる。直交強誘電性スメクチック相では、極性揺らぎは強く抑制されるが、傾斜SmCF相では、傾斜円錐上での分子の集団回転により、強い誘電応答が生じる。どちらのスメクチック相も電界に応答しやすい。SmAF相では、反転電界下で、2つの光学的にホメオトロピックな状態間でスイッチングが起こるが、SmCF相では、シュリーレンテクスチャーを持つ中間状態が形成され、複屈折が徐々に減少していく。これは、電界下では円錐角がゼロに減少することを示している。
Statistikk
研究対象の化合物は、計算された双極子モーメントが13.29 Dと高い。
SmAF相とSmCF相の自発分極は、約5 μC cm-2である。
NF相の誘電緩和周波数は、約10^4 Hzである。
SmCF相の誘電緩和周波数は、約10^4 Hzである。
Sitater
"For many years, it was believed that dipole-dipole interactions themselves were too weak to produce long-range polar ordering in the liquid state, and the polar order would be disrupted by thermal fluctuations."
"This common belief was overturned recently by the discovery of the ferroelectric nematic (NF) phase, in which the spontaneous electric polarization vector is along the director."
"In the NF phase the polar ordering is exceptionally strong, while the viscosity is not much different from that of regular liquids, making these materials interesting for future applications."