高齢者の認知機能低下を捉えるバイオマーカーとしての「脳年齢」の有用性は限定的である。「脳年齢」は個人の年齢情報とほぼ重複しており、年齢以外の情報をほとんど提供しない。また、「脳年齢」予測モデルの性能が高いからといって、必ずしも認知機能の説明力が高いわけではない。さらに、MRIデータから直接認知機能を予測するモデルを使うことで、「脳年齢」では捉えられない認知機能の変動を捉えられることが示された。