Conceitos essenciais
2次元共有有機フレームワークを水面上で合成することで、単結晶ドメインが互いに絡み合った粒界を持つ強靭で弾性的なフィルムを作製できる。
Resumo
本研究では、2次元共有有機フレームワーク(2D COF)のフィルムを水面上で合成する新しい手法を報告している。通常、2D結晶は粒界を含む多結晶性のため脆弱であるが、本手法では脂肪族ジアミンを犠牲剤として用いることで、単結晶ドメインが互いに絡み合った粒界構造を持つ強靭で弾性的なフィルムを得ることができた。
具体的には、2種類の2D COFフィルムを作製し、ヤング率56.7 ± 7.4 GPa、破断強度73.4 ± 11.6 GPaの高強度、および82.2 ± 9.1 N/mと29.5 ± 7.2 N/mの高靭性を示した。この手法は、様々な多結晶材料の粒界制御に応用でき、新しい特性を付与し、既存の応用を強化するとともに、新しい応用分野を開拓することが期待される。
Estatísticas
2D COFフィルムのヤング率は56.7 ± 7.4 GPaである。
2D COFフィルムの破断強度は73.4 ± 11.6 GPaである。
2D COFフィルムの引張強度は82.2 ± 9.1 N/mである。
2D COFフィルムの破壊靭性は29.5 ± 7.2 N/mである。
Citações
多結晶材料の特性は欠陥に支配されることが多く、2次元結晶でさえ線欠陥によって分断されてしまう。
2次元結晶をフィルムに加工すると必然的に多結晶となり、粒界が多数存在するため脆弱になり、柔軟エレクトロニクス、光エレクトロニクス、分離膜などへの応用が阻害される。
ガラス、木材、プラスチックなどと同様に、2次元結晶材料でも機械的強度と靭性のトレードオフが問題となっている。