Centrala begrepp
設計者が倫理的な課題に取り組むためのスキーマを活用した方法論設計のプロセスを提示する。
Sammanfattning
本稿では、設計者が倫理的な課題に取り組むための方法論を設計するプロセスについて説明する。
まず、A.E.I.O.YOUというスキーマを構築し、設計者の個人的な要素、他者との相互作用、環境的要因、成果物などの側面を包括的に捉えた。
次に、既存の方法論を分類するための記述的なスキーマを作成し、新しい方法論を生み出す際の指針とした。
これらのスキーマを活用して、設計者の経験を可視化する「Tracing the Complexity」、倫理的ジレンマを共有する「Dilemma Postcards」、既存の倫理的方法論を評価する「Method Heuristics」といった3つの具体的な方法論を設計した。
スキーマは、研究領域の範囲を定めたり、新しい方法論のアイデアを生み出したり、設計した方法論を評価したりと、様々な役割を果たした。
本稿の主な貢献は、倫理的な課題に取り組むための方法論設計プロセスにおいて、スキーマがどのように活用できるかを示したことにある。
Statistik
設計者の倫理的な意識や責任、行動を表す「YOU」
設計者を取り巻く環境的要因を表す「ECOLOGY」
設計者間の対話や協働を表す「INTERACTIONS」
設計者以外の関係者を表す「OTHERS」
倫理的な支援となる成果物を表す「ARTIFACTS」
Citat
「スキーマは、複雑な現実世界の経験を理解するための人間の認知モデルや心的モデルである」
「方法論は、設計活動を支援する思考、省察、実践のためのツールである」
「倫理的な課題に取り組むための方法論には、倫理的な発見を設計成果に変換する機能が必要である」