本論文では、対話型AIアシスタントシステムにおけるユーザーの精神状態の分析と、大規模言語モデルによるユーザー状態の解釈能力について検討している。
まず、WTaGデータセットを拡張し、ユーザーの6つの精神状態(フラストレーション、質問への熱意、話し好き、経験、道具への慣れ、細部への注意)を追加した。相関分析の結果、これらの状態は概ね独立しており、ユーザーの特性を多角的に捉えられることが示された。また、ユーザーの精神状態には一貫性があり、特に「フラストレーション」と「細部への注意」は課題間で安定していることが分かった。
次に、大規模言語モデルのChatGPTを用いてユーザー状態の予測を行った。結果、「細部への注意」「質問への熱意」「話し好き」などの状態は高精度に予測できたが、「フラストレーション」や「経験」の予測は課題があることが明らかになった。
今後の課題として、より大規模なデータセットの活用、効果的なプロンプト設計、オンラインでのユーザー状態検出と状況に応じた調整、カテゴリ別のファインチューニング、マルチモーダルな情報の活用などが考えられる。
To Another Language
from source content
arxiv.org
Djupare frågor