核心概念
非同期通信を可能にする新しい最適化フレームワークを提案し、ローヒ2ハードウェアで実行されるグラフベースの衛星スケジューリング問題に適用する。
摘要
本研究では、Lavaソフトウェアフレームワークに組み込まれた新しい非同期最適化フレームワークを紹介する。このフレームワークは、異なるコンピューティングアーキテクチャ上で実行されるプロセス間の非同期通信を可能にする。
具体的には以下の特徴がある:
- 入力ポートにデータが到着していない場合、プロセスを一時的に休止させ、無駄な計算を避ける。
- Lava BOと呼ばれる最適化アルゴリズムと、ローヒ2ハードウェア上で実行されるQUBO(二次の無制約二値最適化)ソルバーを統合する。
- 衛星スケジューリング問題を使って、提案するフレームワークの有効性を実証する。この問題では、最適化アルゴリズムとスケジューラが異なるハードウェア上で非同期に動作する。
本研究の成果により、ニューロモーフィックシステムにおける最適化や探索アルゴリズムの実装が容易になり、異種コンピューティングリソースを活用できるようになる。
統計資料
ローヒ2ハードウェア上で実行されるQUBOソルバーの計算時間は確定的ではなく、最適化アルゴリズムとの同期を取ることが難しい。
引述
"同期通信では、ブラックボックス関数の計算に時間がかかる場合、最適化アルゴリズムがデッドロックに陥る可能性がある。"
"提案するフレームワークでは、入力ポートにデータが到着していない場合にプロセスを一時的に休止させることで、無駄な計算を避けることができる。"