本研究では、100 GHz以上の搬送波周波数を持つ6G通信システムの性能向上のために、柔軟なアンテナアレイの曲率効果を調査した。
主な内容は以下の通り:
4×4のマイクロストリップパッチアンテナアレイを設計し、アンテナ配列の曲げに伴う放射特性の変化を解析的に導出した。シミュレーション結果と良い一致を示した。
曲げ角度を変化させることで、ビームの2次元的な走査が可能であることを確認した。ビームの歪みも小さく、広帯域での安定性も示された。
65 nm CMOSを用いた6Gトランシーバに提案のアンテナアレイを適用し、QAMモード別のビット誤り率(BER)特性を解析的に導出し、シミュレーション結果と比較した。小さな曲げ角度では4QAMや16QAMで良好なBER特性が得られることを示した。
以上より、柔軟なアンテナアレイの曲率を利用することで、位相シフタの挿入損失を大幅に低減しつつ、2次元でのビーム整列を実現できることが明らかになった。
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