核心概念
一般ドメインの大規模言語モデルを活用し、画像の説明文を生成することで、少ないパラメータで医療ドメインの多様なモダリティの課題に対処できる。
摘要
本研究では、MID-Mと呼ばれる新しい多様なモダリティ処理フレームワークを提案している。MID-Mは、一般ドメインの大規模言語モデルの文脈学習機能を活用し、画像を説明文に変換することで、医療ドメインの課題に取り組む。
MID-Mの特徴は以下の通りである:
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大規模な事前学習や医療ドメインへの細かな微調整を必要とせずに、一般ドメインの大規模言語モデルを活用できる。これにより、従来のアプローチと比べて計算リソースを大幅に削減できる。
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画像を説明文に変換することで、視覚情報を解釈可能な形式で表現できる。これにより、医療従事者にも理解しやすい出力を生成できる。
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低品質なデータに対しても頑健な性能を発揮する。実験では、テキストの一部をマスクした状況でも、他の大規模モデルと比べて優れた性能を示した。
これらの特徴から、MID-Mは医療現場での実用性が高く、計算リソースが限られた環境でも活用できる可能性がある。
統計資料
放射線画像の解析では3~5%の誤りが報告されている。
電子カルテのデータ品質にも9~10%の誤りが見られる。
医療従事者間の解釈の違いも課題となっている。
引述
"Recent advancements in Large Multimodal Models (LMMs) have attracted interest in their generalization capability with only a few samples in the prompt."
"However, the dependency on high-quality data for effective in-context learning raises questions about the feasibility of these models when encountering with the inevitable variations and errors inherent in real-world medical data."