核心概念
「Tailors」は音楽の音色的特徴を効果的に伝達し、音楽体験の向上に寄与する。
摘要
本研究では、音楽の音色的特徴を視覚化するシステム「Tailors」を開発しました。27人のユーザーを対象に実験を行った結果、「Tailors」は音楽の温かさ、明るさ、深さ、浅さ、硬さ、荒さ、鋭さといった音色的特徴を、音楽のみの条件やシンプルな可視化条件と比べて効果的に伝達できることが分かりました。
音楽の視覚的イメージや音楽体験に関する調査では、「Tailors」の全ての得点が最も高い結果となりました。音色-イメージ、イメージ-体験の間には有意な正の相関関係が見られ、「Tailors」が音楽の視覚的イメージを向上させることで、ユーザーの音楽体験も向上させたことが示されました。
事後調査の結果、「Tailors」は音色表現、音楽体験、再利用意欲の全てで最も高い評価を得ました。一部のユーザーは視覚的負担を感じましたが、多くのユーザーの同意を得るためのデータ駆動型のマッピングルール設計が今後の課題として挙げられました。また、「Tailors」が上手く表現できる音色的特徴に焦点を絞ることや、空間的な感覚を活用したより芸術的な表現への展開も議論されました。
統計資料
音楽の温かさが高く感じられた。
音楽の明るさが高く感じられた。
音楽の深さが高く感じられた。
音楽の浅さが低く感じられた。
音楽の硬さが高く感じられた。
音楽の荒さが高く感じられた。
音楽の鋭さが高く感じられた。
引述
「Tailors」は音楽の音色的特徴を効果的に伝達できた。
「Tailors」は音楽の視覚的イメージを向上させ、ユーザーの音楽体験も向上させた。
「Tailors」は音色表現、音楽体験、再利用意欲の全てで最も高い評価を得た。