核心概念
動物における条件づけ学習は、条件刺激(CS)が無条件刺激(US)について提供する情報量、つまりCSとUSの時間的関係によって決定されるという普遍的なモデルが示唆される。
摘要
条件づけ学習における情報量、確実性、学習:ハトとラットにおける比較研究
本論文は、動物がイベント間の単純な関係についてどのように学習するか、特に、条件刺激(CS)と無条件刺激(US)の関係における、時間的分布の測定可能な特性の重要性について考察しています。
動物の学習に関する研究は、時間的連続性、学習試行の間隔、イベント間の随伴性という3つの重要な特性に焦点を当ててきました。ギボンらの先行研究(1977, 1981)では、ハトを用いた実験で、試行間隔とCS-US間隔の比率(C/T比)が学習率に影響を与えることが示されました。しかし、ラットやマウスを用いた実験では、C/T比と学習率の関係は一貫していませんでした。
本研究では、ラットを用いた食欲的なパブロフ条件づけ課題を行い、C/T比と学習率の関係を調査しました。14グループのラットに、異なるC/T比(1.5から300の範囲)で訓練を行い、CSに対する反応の出現と、その後の長期的な反応レベルへの影響を区別して分析しました。