核心概念
ポリエン環化反応は複雑で困難な変換であるが、高度に酸性で制限された触媒を用いることで、酵素触媒反応と同等の高い選択性を達成できる。
摘要
本研究では、(3E,7E)-ホモファルネソールから天然香料アンブロックスおよび天然物セスキテルペン ラクトンのスクラレオリドを、触媒的不斉ポリエン環化反応により合成する方法を報告している。
- 高度に酸性で制限された触媒であるイミドジホスホリミデート触媒を用いることで、極めて高い立体選択性を達成した。
- 重水素ラベル化実験の結果から、この反応は Stork-Eschenmoser の仮説に沿った協奏的機構で進行すると示唆された。
- 触媒の酵素様の微小環境が、ポリエン環化反応における高い選択性発現に重要な役割を果たしていることが明らかになった。
統計資料
ポリエン環化反応は生物学的に最も複雑で困難な変換の1つである。
単一の反応ステップで、複数の炭素-炭素結合、環系、不斉中心が構築される。
引述
「ポリエン環化反応は生物学的に最も複雑で困難な変換の1つである。」
「単一の反応ステップで、複数の炭素-炭素結合、環系、不斉中心が構築される。」