核心概念
本論文は、三次元滑らかな有界領域における非局所弱減衰を伴う5次波動方程式の力学を研究する。特に、この方程式の弱解、強解、指数減衰アトラクターの存在と構造を明らかにする。これにより、非線形散逸進化方程式の良解性と長時間挙動に関する知見を得る。
摘要
本論文は、三次元滑らかな有界領域における非局所弱減衰を伴う5次波動方程式の力学を研究している。
主な内容は以下の通りである:
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非局所弱減衰項J(||∂tu||^2)∂tuと5次非線形項g(u)を持つ波動方程式の良解性と長時間挙動を明らかにする。
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弱解、強解、指数減衰アトラクターの存在と構造を示す。これにより、非線形散逸進化方程式の良解性と長時間挙動に関する知見を得る。
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弱アトラクターの存在と構造を進化系理論を用いて解明する。また、完全軌道の backward regularity性質を利用して強アトラクターの存在を示す。
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強アトラクターの滑らかさと有限次元性を証明するために、分解手法と擬安定方法を適用する。
全体として、本論文は、臨界指数を持つ非線形散逸波動方程式の良解性と長時間挙動の理解を深めるものである。
統計資料
非局所弱減衰項J(||∂tu||^2)∂tuは、線形減衰(J(s)≡const)や非線形減衰(J(s)=a+s^b/(b+s), J(s)=ae^s/(1+be^s))などを含む一般的なモデルである。
5次非線形項g(u)は、3次元有界領域において臨界指数q=4が現れる。
5次非線形項の存在により、弱解の一意性や Strichartz 推定式の確立が困難となる。
引述
"本論文は、三次元滑らかな有界領域における非局所弱減衰を伴う5次波動方程式の力学を研究する。"
"特に、この方程式の弱解、強解、指数減衰アトラクターの存在と構造を明らかにする。"
"これにより、非線形散逸進化方程式の良解性と長時間挙動に関する知見を得る。"