本研究では、大腸菌単一細胞におけるリボソームの時空間分布を解析した。主な知見は以下の通り:
新娘細胞は旧娘細胞に比べてリボソーム密度が高い。特に、旧母細胞から生まれた新娘細胞でその傾向が強い。
母細胞の新旧極間でもリボソーム密度に非対称性があり、これが娘細胞のリボソーム分布の非対称性を決定している。
母細胞の長軸方向でのリボソーム密度の変化パターンは、新旧母細胞で異なる。新母細胞では対称的だが、旧母細胞では非対称的である。
リボソーム密度と伸長速度には正の相関があり、この非対称性が細胞老化の根本的な原因と考えられる。
リボソームは細胞機能の根幹を担うため、この非対称性は単なる遺伝子発現の違いではなく、より根本的な過程に起因すると考えられる。また、リボソームと老化関連の凝集体の空間競合が、老化の機構を説明できる可能性が示唆された。
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by Chao,L., Che... о www.biorxiv.org 06-23-2023
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