核心概念
PSMA PET-CTは、MRIと比較して、中間リスクおよび高リスク前立腺がん患者の術前病期診断において優れた正確性を示した。
摘要
本研究は、中間リスクおよび高リスクの前立腺がん患者134名を対象に、PSMA PET-CTとMRIの術前病期診断能力を比較したものである。
主な結果は以下の通り:
- PSMA PET-CTは、最終病理学的腫瘍ステージを45%の患者で正しく同定したのに対し、MRIでは28%にとどまった(p=0.003)。
- PSMA PET-CTは、優位結節の同定(94% vs 83%)、側方性(64% vs 44%)、被膜外浸潤(75% vs 63%)の診断においてもMRIを上回った。
- 一方、精嚢浸潤の診断においては、PSMA PET-CTとMRIに有意差はなかった(91% vs 85%, p=0.07)。
- PSMA PET-CTは、被膜外浸潤(58% vs 33%)、精嚢浸潤(57% vs 33%)、リンパ節転移(50% vs 25%)の検出感度が高く、Gleason grade 2以上の結節も多く同定した(29% vs 11%)。
本研究結果から、PSMA PET-CTは前立腺がんの術前病期診断において、MRIと比較して優れた性能を示すことが明らかとなった。特に、被膜外浸潤や側方性の同定は、手術アプローチの決定に重要であり、PSMA PET-CTの有用性が示された。
统计
最終病理学的腫瘍ステージの正確な同定率: PSMA PET-CT 45%, MRI 28% (p=0.003)
優位結節の同定率: PSMA PET-CT 94%, MRI 83%
側方性の同定率: PSMA PET-CT 64%, MRI 44%
被膜外浸潤の同定率: PSMA PET-CT 75%, MRI 63%
精嚢浸潤の同定率: PSMA PET-CT 91%, MRI 85% (p=0.07)
被膜外浸潤の検出感度: PSMA PET-CT 58%, MRI 33%
精嚢浸潤の検出感度: PSMA PET-CT 57%, MRI 33%
リンパ節転移の検出感度: PSMA PET-CT 50%, MRI 25%
Gleason grade 2以上の結節の同定率: PSMA PET-CT 29%, MRI 11%
引用
"被膜外浸潤などの高リスク因子は、根治的前立腺摘除術前に画像診断で同定することが重要です。その存在は手術アプローチを変更させます。"
"片側性か両側性かの正確な同定は、焦点治療などの新しい前立腺がん治療法にとって重要です。"