Concepts de base
本稿では、量子ネットワークにおける光ファイバーの偏光変動問題に対し、微弱な参照信号を用いたヘテロダイン検出による新規な偏光補償手法を提案し、その有効性を検証している。
Résumé
ヘテロダイン検出を用いた連続自動偏光チャネル安定化
本論文は、量子ネットワークにおける光ファイバー通信の課題である偏光変動に対する、新規な偏光補償手法を提案する研究論文である。
量子ネットワークにおいて、光ファイバーの長距離伝送時に発生する環境による偏光変動をリアルタイムに補償し、安定した量子通信を実現することを目的とする。
伝送信号とは異なる波長を持つ微弱な参照信号を複数、信号に多重化する。
受信側でヘテロダイン検出を用い、参照信号の偏光状態を高帯域で測定する。
測定結果に基づき、新規に開発した多軸制御アルゴリズムを用いて、光ファイバーの偏光変化をリアルタイムに補償する。